そうですね、まずは認定から引退までの流れについてご説明します。
実は介助犬として認定を受けてユーザーさんに引き渡したあとも、私たちは毎年フォローアップを続けています。生き物ですし、犬は学習もし続けます。
生活していくうちに新たなニーズが生まれたり、何か怖い経験をして犬の行動に変化が出たりすることもあるので、介助犬とユーザーさんがずっとハッピーに暮らし続けるためにフォローアップをしているんです。
そうして11歳を迎える手前で引退を迎えます。私たちは「無償貸与」という形をとっているので、引退を迎えると形式上は一旦返還をしてもらいます。
そこからは3パターンにわかれます。
1つめはユーザーさんのご家族がそのまま引き取るという形。健常者のご家族がいて、経済的にも環境的にも問題ないと判断された場合には引退後も一緒に暮らす方もいらっしゃいます。老犬になったときに獣医療費かかったとしてもきちんと費用の負担ができるか、介護が必要になったときにはそれができる環境にあるか、などをきちんと確認してお渡ししています。
2つめはパピーホームで引き取る方法。介助犬は生まれてから1歳までをパピーホームと呼ばれるボランティアさんのお家で過ごして育てていただきます。そのパピーホームで引き取っていただくパターンです。
3つめは引退犬を希望されている方が引き取る方法。ユーザーさんが独居などで手放すしかなく、パピーホームでの引き取りも難しいとなった場合には引退犬の引き取り待機をしてくださっている方のところで余生を過ごします。